0.アルファロメオチャレンジ開催趣旨                  
0−1 アルファロメオ(一部フィアット)製車輌を用いて、アルファロメオ(フィアット)愛好家が自ら車輌を操縦し、競技に参加し、競争を楽しむアマチュアクラブマンのレースである。  
0−2 アルファロメオチャレンジでは、アルファロメオES30(含む)以降に 製造された、比較的新しいアルファロメオのクラスを称してモデルナクラスと呼ぶ。   
0−3 アルファロメオチャレンジでは、アルファロメオES30(含む)以前に 製造された、比較的古いアルファロメオのクラスを称してヒストリッククラスと呼ぶ。   
 1.参加資格とカテゴリー                    
1−1  ドライバーの参加資格                     
  参加者は、普通運転免許証を持ち、少なくともサーキットフラッグの意味を理解しそれに従うことができること。また、競技規則を守るとともに他の競技者に敬意を払うことができる者であること。
 
 
  以上の条件を満足した上で、アルファロメオチャレンジアソシエーションの会員であること。加えて、サーキット走行経験を有する必要がある。    
  ただし、グリッドスタートを行わないAR100・ARL・一般走行会・体験走行等は会員でなくとも参加できる。また、サーキット経験の有無を問わない。  
1−2 アルファロメオ車両であれば、年式・車種を問わず参加資格を有し、車種・仕様・改造程度等によりいずれかのクラスに参加資格を有するものとする。(フィアット車はAR150-8に  
  規定する車種のみ)     SR・AR100・ARLクラスに関しては、ヒストリック・モデルナ・車種・仕様・改造程度等に関係なくアルファロメオ車両であれば参加できる。  
  ただし、どのクラスも本規則に定める「4.車両安全規定」「5.車両改造規定」を満足しない車両は参加できない。        
1−3  ヒストリック・モデルナの参加車種                   
  ヒストリック・モデルナの参加車種は以下に示すとおりとする。              
  (1)ヒストリック:ヒストリックへの参加車種は、原則としてES30(含む)以前のアルファロメオ車とし、以下に示す車種とする。      
      参加可能車輌例示   TIPO750全車種/TIPO101全車種/TIPO105全車種(含モントリオール)/TIPO115全車種/TIPO116のうち4気筒エンジン搭載車全車種/スッド全車種/33全車種/  
      GTV6/75全車種/SZ&RZ全車種(ES30)/またES30以前に製造された全車種        
  (2)モデルナ:モデルナへの参加車種は、原則としてアルファロメオES30(含む)以降のアルファロメオ車とし、以下に示す車種および150-8クラス規定のフィアット車とする。  
      参加可能車輌例示 ・ SZ&RZ(ES30)/164/155/146/145/GTV/SPYDER/156/147/GT/159/Brera/MiTo/Giulietta 以上全車種、その他以降製造の全車種  
        ※ 8Cは事務局に相談の上、参加者の経験値等により、出場の可否・クラスを承認する。      
1−4  ヒストリック・モデルナ参加車種に関する補足ならびに特例               
  (1)「1−3」に例示した車種以外のアルファロメオ車が参加を希望する場合は、当該車両の車種・仕様・改造程度などからいずれのクラスに該当するかを事務局が判断・決定するものとする。  
  (2)「1−3 ヒストリック・モデルナの参加車種」に例示した車種であっても仕様・改造程度によっては特例として他クラスへの参加車種とすることがあり、その判断は事務局が行う。  
 2. 車輌の区分                    
2−1  希望クラス申請、事務局によりクラス分け。                 
  下記のクラス分けが基準となるが、入会・更新時に希望クラスを申請。車両改造範囲、過去の実績により事務局がエントリークラスを決定する。車両規定にかかわらず、その人の経験・                    
  車両の状態により上位・下位とも規定に外れたクラスを希望することが可能。(排気量が異なる場合も含む) また、地区によっては下記以外に独自クラスの開催の場合がある。  
2−2  ヒストリック・モデルナ共通参加のクラス。                 
  ・SR(スーパーレーシング):HSR・MRの上位に位置し、ヒストリック・モデルナに関わらず車両規定を満たすすべてのアルファロメオが参加可能。アルファロメオ最速を競うクラス。  
                     2013より車輌により、SRとSR2に分かれる。(SR2からSRへの以降は可能。) また、現役か否かに関わらずプロドライバーはこのクラスとする。  
         ▲ SR / 基本的には3.2L以上全車種と156-3.0   ▲ SR2 / 3L以下全車種(ただし156-3.0は除く) ※ 147CUP・GTV-CUPならびにターボ車含む(155・GTV・Mito・Giulietta)  
  ・AR100:入門編として(特にサーキット初心者が)幅広く参加しやすいよう設置されたクラス。実績のあるドライバー等、趣旨に合わない場合参加不可。また3位以上入賞のドライバーは、  
         次戦以降このクラスには参加出来ない。(参加5台以下の場合除く)特に改造に関する規定は設けず、(3.安全規定、4.車両安全規定)を満たすすべてのアルファロメオ  
         ならびにAR150-8クラス対象のFiat車で参加可能。              
  ・ARL(レディース):女性専用クラス、女性が参加しやすいよう設置のクラス。特に改造に関する規定は設けず、(3.安全規定、4.車両安全規定)を満たすすべてのアルファロメオで参加可能。  
2−3  ヒストリック車輌のクラス。                   
  ・HTA200:車両規定(参加車両の改造範囲)を満足し、実排気量が2000cc以下のTA(トランスアクスル)車両。(アルフェッタ・GTV6・75・ES30等)  ・HTA300:HTA200同様の内容で2001cc以上の車輌。  
  ・H130:車輌規定(参加車輌の改造範囲)を満足し、実排気量が1300cc以下のTA(トランスアクスル)構造で無い車輌。  ・H160:H130同様の内容で、実排気量が1600cc以下の車両。  
  ・H180:H160同様の内容で、実排気量が1800cc以下の車両。  ・H200:H180同様の内容で、実排気量が2000cc以下の車両。    
  ・HR(ヒストリックレーシング):上記の車輌規定を満足しないヒストリック車輌または過給機付の車輌。ただし往時を重視した改造の範囲内とする。    
  ・HSR(ヒストリックスーパーレーシング):HRの範囲を超えた、車輌・ドライバー。または、発売当時のオリジナリティを重視しない改造を施した車輌。    
   モデルナ車輌のクラス。                   
  ・AR150:車輌規定(参加車輌の改造範囲)を満足し、ラジアルタイヤを装着のモデルナ車両。(車種により9クラスにより細分化)      
    AR150クラス詳細  150-1=3.2L全車種(GT,GTA,GTV,159,Brera&Spider),Giulietta-QV 150-2=MiTo(ロム変更車)、156JTS、156V6、GTV&SPIDER3.0、GTV2.0TB、155Q4、166(2.5,3.0)、ES30  
                 150-3=156TS 150-4=145TS、147TS、155V6、GT2.0、GTV2.0 150-5=155TS,146,SPIDER2.0  150-6=セレスピード,Q-system(3.2L除く)  
                 150-7=MiTo (ノーマルロム)  150-8=NA1.8L以下の、モデルナAlfa Romeo及びFiat車(500/07年〜,プント/93年〜,パンダ/03年〜,バルケッタ/95年〜) 150-9=159,BreraSpider(939系) ※1  
    ※1 159-9において3.2L車で優勝した場合は後述のクラスアップを推奨。            
    <クラスアップ>AR150クラス内で車輌が該当するクラスより数字の少ないクラスへの参加は原則自由。(AR150-3の車輌でAR150-2出場。AR150-6の車輌でAR150-3出場等。)  
    ※ ただし150-7は150-4以上、150-9のJTSは150-4、3.2Lは150-1以上とする。 150-8のアルファロメオならびにフィアットは150-6以上とする。    
    ※ 150-7・150-8・150-9に限り、シーズン途中でクラス変更の場合、それまでに獲得したポイント×0.8を変更したクラスへ移行可能とする。(端数は切り捨て)移行は本人からの申請があった場合のみ。  
  ・AR200:車輌規定を満足し、実排気量が2000cc以下のモデルナ車輌。ただし、155とQ-system車輌は2500ccまでこのクラスとする。    
  ・AR250 : 車輌規定を満足し、実排気量が2001cc以上3000cc以下のモデルナ車輌。また過給機付車輌はこのクラスとする。159,Brera&Spider等の2.2JTS車輌もこのクラスとする。  
  ・AR300:車輌規定(参加車輌の改造範囲)を満足し、実排気量が3001cc以上のモデルナ車輌。          
  ・MR200:AR150・AR200・AR300の車両規定を逸脱する、実排気量が2000cc以下のモデルナ車輌。ただし、155は2500cc以下の車両。及び156N1。また3000cc以下のAT車輌。  
                 ※ 2013年度から暫定的に 159JTS2.2L、156V6-2.5L、Mito の参加を可能とする。          
  ・MR300:AR150・AR300の車両規定を逸脱する、実排気量2001cc以上のモデルナ車輌、及び過給機付車両。ただし155は2501cc以上。    
 3. 安全規定(共通)                    
3−1 難燃性の長袖長ズボンで、運転に支障のない服装を着用すること。JAFもしくはFIA公認のレーシングスーツの着用を強く推奨する。    
3−2 フルフェイスもしくはジェットタイプのヘルメットの着用を義務付ける。SNELL規格もしくはJIS規格に適合するレース用ヘルメットの着用を強く推奨する。  また、HANSデバイスの装着を強く推奨する。  
3−3 オープンカーの場合はフルフェイスタイプを義務付ける。 ドライビングに適したシューズを着用すること。レーシングシューズの着用を強く推奨する。   
3−4 レース用グローブの着用を義務付ける。指先の露出する物、手首の露出する物は不可。           
 4. 車輌安全規定(共通)                  
4−1 ヘッドランプ、テールランプ、ブレーキランプ、ウインカーなどすべてのランプ類は正常に点灯し機能すること。ガラス・プラスチックレンズ部分すべてをテープ(出来るだけ透明)で飛散防止処理を施すこと。    
4−2 安全ベルトはモデルナAR各クラス以外は4点以上のフルハーネスを義務付ける。ただし4点の3ポイントは可。 モデルナAR各クラスは4点以上のフルハーネス推奨。  
4−3 バッテリーおよび配線は確実に固定されていなければならない。その場合グロメット、コネクター、クランプ等で固定され安全性の高いものでなければならない。   
4−4 ブローバイガス還元装置を取り外している車両に関してはオイルをコース上に流出することを防ぐ確実なブローバイオイルキャッチタンク装着を義務付けるものとする。  
  取り付け方法も確実にボディーに固定されていなければならずその容量は2L以上。             
4−5 排気管は後方もしくは側方に向け、燃料系統に対し十分な防護処置を講じなければならない。           
4−6 ヒストリック各クラス・SRクラス・MRクラスは、ロールゲージ、ロールバーの装着を強く推奨する。レース各クラス参加のオープンカーはサーキット走行に際して有効なロールゲージ、ロールバーの  
  装着を義務付ける。また装着に際しては6点式以上を強く推奨する。ただし、グリッドスタートを行わないAR100・走行会等はロールゲージ、ロールバーの装着を強く推奨する。  
4−7 カットオフキルスイッチの装着を強く推奨する。                
4−8 安全燃料タンクの装着が望ましい。                   
4−9 フロントウインドシールドは合わせガラスが望ましい。                 
4−10 走行時は牽引フックの装着を義務づける。取り付け方法も確実にフレーム等に固定されていなければならい。前後装着を強く推奨する。    
 5. 参加車輌の改造範囲(特に記載の無い場合は全てのクラスを対象とする)          
5−1 エンジンブロックの交換はヒストリック/モデルナ各々、出場するクラスに出場可能な車種に搭載されていたブロックの範囲内で交換する場合のみ異なる排気量でも可。  
5−2 気筒数の変更、 ピストンリング、ピストン、コンロッドは交換可。ただしモデルナはSR・MRクラスのみとし、排気量が変更となる場合は当該クラスに変更すること。  
5−3 シリンダーヘッド交換は、そのクラスに出場可能な車種に搭載されていたヘッドの範囲でのみ交換可。ポート研磨、ヘッド面研磨などヘッド加工は可。ただしモデルナはSR・MRクラスのみとする。  
5−4 カムシャフト、バルブ、バルブスプリングは自由。 ただしモデルナはSR・MRクラスのみとする。          
5−5 フライホイールは変更、加工とも自由。 ただしモデルナはSR・MRクラスのみとする。            
5−6 潤滑系統はHSR・HR・SRのみドライサンプ自由。ただし潤滑系統の接続は確実なものとし、ホースバンドは不可。        
5−7 オイルクーラーの追加は可。その場合取り付け位置が車体内に収まり、ホース・フィッティングが外れる事のないように固定すること。     
5−8 冷却系統の変更は自由、この場合も車体内に収まり確実に固定すること。             
5−9 吸気装置はキャブレターからインジェクションへの変更は不可。インジェクションからキャブレターへの変更は可。        
  4-4規定によりダイレクト吸気装置の場合ブローバイガスの大気開放は禁止。この場合オイルキャッチタンクの装着を義務付ける。セパレータなどの簡易装置は禁止。   
5−10 排気系統の交換は自由。ただし有効な消音装置の装着を義務付ける。             
5−11 点火プラグ交換は自由。                   
5−12 点火装置の変更追加は自由。                   
5−13 クラッチは交換自由。                     
5−14 ギアボックスはオリジナルのケースを使用すること。                 
5−15 最終減速装置は生産時にアルファロメオ一般市販車に搭載されているデフケースを使用すること。この場合差動装置を追加することは可。     
5−16 ホイル、スペーサーは自由。ただしホイルのリム幅及びオフセット値の変更はタイヤを装着した状態でフェンダー内に収まるサイズまでとする。     
5−17 タイヤは一般市販タイヤであること。レーシングタイヤ(スリック、カットスリック、オールウェザー、レーシングレインなど)は禁止。フェンダー内に収まるサイズまでとする。   
5−18 ショックアブソーバーの変更は可。                   
5−19 スプリングの変更は可。                     
5−20 サスペンションアームに関しH130・H160・H180・H200は形式の変更、改造は不可。その他のクラスは寸法形状ともに自由。       
5−21 スタビライザーの追加変更は可。この場合スタビライザーエンド部のピロボール化も可。           
5−22 ブレーキローターに関し、寸法形状ともに自由。                
5−23 ブレーキパッド(シュー)は交換自由。倍力装置は取り外し変更可。               
5−24 ブレーキキャリパー変更はヒストリックは、4ポットキャリパーの範囲内で交換可。モデルナは自由。           
5−25 ステアリングホイールは交換可。                   
5−26 ペダル類は交換可。                     
5−27 H130・H160・H180・H200クラスにおいてサスペンションアーム取り付け 支点の位置変更は不可。         
5−28 H130・H160・H180・H200クラスにおいてサスペンションアームの追加は不可。アルファ伝統のいわゆるCRBBシステムは許される。     
 6. 車体形状および改造範囲                  
6−1 ウイング、スポイラー、オーバーフェンダー等の取り付けは、H130・H160・H180・H200クラスは認めない。HRクラスでは当時の形状と同一のオーバーフェンダーのみ認めるが、取付はリベット  
  またはボルトナットなどで確実に固定すること。 HSR及びモデルナでは車体寸法内に収まる物に関しては認めるが、取付はリベットまたはボルトナットなどで確実に固定する。  
6−2 開口部は形状の変わらない樹脂または軽金属製への交換可。ヒストリックはボンネットへのエアダクトの追加禁止。モデルナは可。すべて走行中に開かないようピンまたはベルトなどで確実に固定すること。   
6−3 バンパー、バンパーステーはヒストリックでは変更、取外しを認める、モデルナは取外しは認めない。ただし軽量樹脂製などのバンパーに交換可。この場合レインホースメント、取付ステーは純正を使用すること。   
6−4 座席は取り外し、交換ともに自由。運転席の固定は必ずボルトナットで確実に固定すること。 ただし、AR150クラスは取り外し不可。    
6−5 窓ガラスは、フロントウインドーを除く他の窓ガラスを透明な他の材質に変更することは可。ただし、AR150・AR200・AR300クラスは不可。    
6−6 ダッシュボードの変更、交換は認められるが、取り外しは不可。               
6−7 バッテリーの変更、搭載位置変更は可。ただし、車室内に位置変更する場合は有効な仕切り隔壁により車室と隔離しなければならない。     
6−8 ヒストリック車輌の最低重量はH130/800kg(750・101は720kg)、H160/810kg(750・101は730kg)、H180/830kg(750・101は750kg)、H200/850kg(750・101は770kg)とする。  
  これ満たさない場合はHR・HSRクラスとする。 (HTA200・300は除く)